ランタンに車用レギュラーガソリン(赤ガス)は使えるか
2007 / 04 / 07 ( Sat ) ランタンに車用のレギュラーガソリン(赤ガス)は使えるか
コールマンホワイトガソリン(青ガス)は高いのが難点。代わりに機械洗浄用などの普通のホワイトガソリン(白ガス)や車用の普通のガソリン(赤ガス)を使えるか?、とか、赤ガスを使うとジェネレータがダメになったという話を良く聞きます。 私やキャンプ仲間の経験、ネットで調べた情報などをまとめて整理してみました。 1.結論を先に書くと: (1)白ガスは青ガスと全く同じように使える。 (経験的に)ジェネレータへの悪影響もないし、臭いやススもほとんど同じ。成分もほとんど同じらしい。 (2)赤ガスは白ガスよりも添加物が多いので同じではないが、ランタンやストーブに使えないことはない。但し: ①使い心地:着火性や火力はほとんど同じだが、ススの量は青ガス/白ガスより少し多い。 マントルも汚れる(シミや黒点など)。臭いも悪い(特に着火時や消化時)。 ②メンテ:使用後にタンクに入れたままで放置するとジェネレータが詰ってダメになる。 ジェネレータを分解清掃すれば復活できるがかなり面倒。ネジ類もガム物質で固く粘るので分解も手間が掛かります(~_~;) (3)ハイオク:使った事がないので想像だが、赤ガスより添加物が多いので多分もっとダメだと思う(・Θ・;) 2.なぜ赤ガスはジェネレータを詰らせるか: 赤ガスは白ガスに比べて添加物が多い。成分的には白ガスと大体同じ(ストレートナフサ)だが、このままではオクタン価(70以下)が低くて使えないのでオクタン価を90に上げ、かつエンジンやタンクの保護用に添加剤をブレンドする。 添加物にはアロマやオレフィンという成分が含まれているのでススが出たり、強い臭いがある。更に、長時間放置するととガム物質になってジェネレータを目詰まりさせる原因になる。 ということで、赤ガスを使うとジェネレータがすぐ目詰まりするという人と、10年以上問題ないという人がいますが、要は使い方の問題だったと判明。 短時間だけタンク内におく使い方ならOKで、長時間放置がNG。 ●一ヶ月に何度も使う年中キャンパーや、使用毎にタンクからガソリンを抜いて保管する人は目詰まりを起こしにくい。 ●年数回以下の使用で、タンクにガソリンを入れっ放しという人は目詰まりを起こしやすい。 3.ガソリンの成分について: (1)ガソリンの精製 ①原油を常圧蒸留装置というタワーに入れ、下から350℃で熱すると、熱せられた原油は蒸発して上に冷えながら上って行く。 ②塔の途中に数段の回収場所を作っておくと; 下段には温度が高くても液体になってしまう成分=主に軽油、 中段にはそこそこの温度で液体化する灯油やガソリンやナフサ、 最上段には常温でも液化しないガス=主にプロパンガスが溜まる。 350℃では気化しない重油は底に溜まったままとなる。 (2)ガソリンの比較 ①白ガスは上の②を調合した30~200℃で液化するストレートナフサというもの。 比重はエネオスの商品カタログでは0.688。 ②青ガスの比重はcolemanのMSDSによれば0.69なので、白ガスと殆ど同じだろう思います。mixiのcolemanコミュのLukeさんによるとcoleman青ガスはJOMOが作っており、JOMO白ガスとほとんど同じ成分らしいとのことです。 ③赤ガスの比重は0.73なので、青ガス/白ガスよりちょっと重い。 これは、オクタン価を高めるために比重の重い添加物を加えているということらしい。 4.白ガスの買い方 ①機械洗浄用とか溶剤用に一斗缶(18リットル)で市販されている。 (ドラム缶もあるようだけど、そんなには要りませんよね(^▽^;))ENEOSとJOMOのガソリンスタンドで注文できるが、価格はスタンドによってかなり幅がある (4000~6000円)ので安い所を探す。私はENEOSのを使ってますが、缶にはNISSEKIマークが付いているので、日石が新日石になってENEOSブランドに統一された2002年以前の製品が倉庫に山ほど在庫があるのだろうか、、、(・_・?) 最近はインターネットでも買えるようです。(2012年追記) 5.余談 ①ファンネル:タンクのガソリンをガソリン缶に戻すと、一緒にゴミやサビなどが混入します。給油にはフィルター付きのファンネルを使うのがベター。水分も混入しやすいので、自動車用の水抜き剤(アルコールが主原料だそうです)を少し入れておくのも良いと思います。 ②私の想像:コールマンの青ガスは1950年代から成分が変わっていないという。昔から、自動車用ガソリンはストレートナフサに鉛化合物やオレフィンという添加剤を入れてオクタン価を上げていた。…オクタン価が低いと爆発しないのでエンジン用には使えない。 一方、ランタンやストーブは爆発ではなく、ただ燃やすだけなのでオクタン価は低くても大丈夫。そこで、当時のコールマン社が<オクタン価は低くて良いから、添加物入れる前のナフサに識別用の青い着色だけして頂戴>と言って作ったのが青ガスではないだろうか、、、(~o~) だとすれば、青ガス=単なる着色剤を入れた白ガスなのだが、、、、 上記は私の経験と見聞きしたことで、間違っていることも多いと思います。間違いや追加したいことあれば、ビシビシと書き込んで頂きたく、宜しくお願いします。なお、実際に試される場合の結果責任は負えませんので、あくまでも自己責任でお願いします。 スポンサーサイト
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